収益は二重になっている
円で外国株を買うと、実質的に二つのものを同時に買うことになります。一つはその会社の株、もう一つはその国の通貨です。株価が上がっても、その通貨の価値が円に対して下がれば、円に戻すときに利益が減ります。株価が横ばいでも通貨の価値が上がれば、円では利益が出ます。外国株の成果を見るときは、現地通貨での収益率と円での収益率を分けて確かめると、何が収益を生んだのかがわかります。
株価は上がったのに円で見ると損をしていました。外国株の収益は株価と為替、二つの掛け算で決まります。
円で外国株を買うと、実質的に二つのものを同時に買うことになります。一つはその会社の株、もう一つはその国の通貨です。株価が上がっても、その通貨の価値が円に対して下がれば、円に戻すときに利益が減ります。株価が横ばいでも通貨の価値が上がれば、円では利益が出ます。外国株の成果を見るときは、現地通貨での収益率と円での収益率を分けて確かめると、何が収益を生んだのかがわかります。
円での収益率は、二つの収益率を足すのではなく掛け合わせて求めます。式にすると (1 + 株価の収益率) × (1 + 為替の変化率) - 1 です。ここでの為替レートは、外貨1単位を買うのに必要な円の金額を指します。
円安とは、同じ1ドルを買うのにより多くの円が必要になること、つまり円の価値が下がったことです。すでに米国株を持っている人にとっては、円での評価額が増える方向です。一方、これから買う人にとっては、同じ金額の円で買える株数が減ります。ニュースの円安・円高が自分にとって有利か不利かは、すでに保有しているか、これから買うかによって正反対になりえます。
両替では、銀行や証券会社が示す買値と売値の間に差があります。円をドルに替えてすぐ戻すと、その差の分だけ損をします。頻繁に売買し、そのたびに両替すると、この費用が積み重なって収益を削ります。為替手数料の優遇条件、自動両替の有無、円で注文したときにいつのレートが適用されるかは証券会社ごとに違うので、取引前に公式案内を確認しましょう。売却代金を外貨のまま置くか円に戻すかを決めておくと、不要な両替を減らせます。
国内で上場している外国投資商品には、為替変動の影響を抑えるよう設計された為替ヘッジ型があります。為替予約のような契約で将来のレートをあらかじめ固定する方式です。為替による収益のぶれを小さくできますが、その代わりにヘッジ費用が生じ、この費用は二つの国の金利差によって大きくも小さくもなります。また為替が有利に動いても、その利益は得られません。ヘッジ型と為替ヘッジなしのどちらが良いかに正解はなく、為替リスクをどこまで受け入れるかの選択です。
外国株の配当は通常現地通貨で支払われ、現地で税金が先に差し引かれてから入金されることが多くあります。この配当を円に替える時点のレートによって、実際に手元に残る金額が変わります。売却益の税金も円に換算して計算する方式なら、株価が変わらなくても為替の変化だけで課税対象の金額が生じたり減ったりすることがあります。税率、控除の基準、申告方法は変わることがあるので、税務当局の公式案内を必ず確認してください。
為替は株価と同じくらい予測が難しいものです。それでも、為替を理由に判断を急いで失敗するケースが多く見られます。
外国株を見るときは、株価と為替を切り離して確認する習慣が役に立ちます。円換算に対応した銘柄比較ツールや積立計算ツールで同じ銘柄を現地通貨と円で並べてみると、同じ期間でも二つの収益率がかなり違うことを自分で確かめられます。この記事は為替が収益に与える影響を説明するもので、特定の時期の両替や売買を勧めるものではなく、投資助言ではありません。
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